【とりあえずこれだけ!】薬剤師国家試験の漢方

生薬・漢方編

皆様こんにちは:-P

いつもブログをご覧いただきありがとうございます☺

本日は〜

漢方です!

今は薬物治療(実務)の出題範囲です☺

なかなか勉強しにくい範囲ですね~

「捨てる」という受験生も多く見てきました。

そんな漢方

基礎から完全に理解するのはかなり大変ですが、実は「国家試験の問題を解く」ということに限れば、意外に勉強しやすい範囲です。

今日は薬剤師国家試験の「漢方の勉強ポイント」についてお話します。よろしくお願いします。

めちゃくちゃ長いので、適度に休憩しながら読んでくださいね☺

漢方の勉強ポイント

受験生
受験生

「漢方って色々なのがあるし、覚えきれんわ」

漢方って

名前全部漢字やし

効能いっぱいあるし

気とか血とか言われても・・・

ようわからんわ!

たしかに( ゚Д゚)

(私、実は生薬・漢方の認定薬剤師資格も取得していた(時間なくて更新できず・・・)んですが、科学的に解明されていないことも多く、細かいことを勉強するのは結構難しいです。興味があれば薬剤師になってから本格的に学習することをお勧めします☺)

今日は国家試験向けの話です!

薬剤師国家試験における勉強のポイントは少なく、基本的なことさえ分かっていれば得点できる可能性が高いです。

ポイントはこの3点です

  1. 代表的な副作用
  2. 漢方のざっくりした用途
  3. 各漢方の特徴

特に1と2を最低限覚えていれば、他の受験生に差をつけられることはないはずです(難しいものは誰も解けませんので安心しましょう)。

各ポイントについて説明していきますね☺

代表的な副作用

ではさっそく

皆様がお持ちの国家試験対策の参考書の、漢方(生薬)の副作用が一覧になったページを開きましょう!!!

色々な副作用が紹介されていますよね。出題される可能性が一番高いページです。

もっと絞るならこの3つ(やけど、副作用は全部押さえたいのが本音!)

①甘草

偽アルドステロン症(グリチルリチン酸←構造も大事)

②麻黄

交感神経興奮(エフェドリン←構造も大事)

③大黄

下痢(アントラキノン系の化合物←構造も大事)

国家試験はだいたいこの3つが出ます。臨床でも問題になる可能性高いから。
少し補足すると、大黄は妊婦さんには原則使いません(流産の危険性が増加すると言われている。生薬センナも同じ)。同じく流産の危険性が増加するという理由で、牡丹皮や桃仁も原則避けます。

あとは

附子による「動悸」や「のぼせ」

さらに山梔子含有漢方の長期投与による「腸間膜静脈硬化症」というのも問題になっていますので、覚えておくとよいです:-P

漢方薬自体の副作用として、小柴胡湯の「間質性肺炎」というのも出題されています。

副作用だけで1点取れます。直前に必ず確認しましょう!

漢方のざっくりした用途(特徴も併せて)

次は用途です。ポイント3つ目の特徴についても併せて書きます☺

受験生
受験生

漢方の用途ってたくさんあって、どれを覚えたら良いかわからない

漢方の勉強でやっかいなのは、用途が色々あって何が大事かわからないということですね。でも、それが漢方の特徴であり、面白いところでもあります。

ただ、試験を受ける側としては「勘弁してください」です( ゚Д゚)

そこで国家試験で点を取るための最低限おさえるべき事項が“ざっくりした用途”“特徴”です。

いきなりですが、ここで2つ質問します。

皆様は「葛根湯」ご存じですか?

問1.これ何の漢方ですか?

・・・

その通りです

「風邪薬」ですよね☺

これが“漢方のさっくりした用途”です。

問2.葛根湯は一般にどんな“風邪”につかいますか?

・・・

風邪の初期で寒気があり、首が凝っているような状態に使います。

これが“特徴”です。桂枝湯や麻黄湯との違いが国家試験に出題されます。

特徴はちょっと勉強しにくいですよね・・・

なので、“ざっくりした用途”までを最低限覚えて、“特徴は余裕があればで大丈夫です:-P

以下に国家試験で大事な基本的な情報をまとめておきます(分類方法や用途は色々あります。あくまで国家試験を意識したざっくりとしたものです☺)。

ざっくり用途【風邪薬】

漢方特徴
桂枝湯麻黄入ってない(他は全部麻黄あり)
葛根湯首の凝り
麻黄湯熱。インフルエンザに使う場合も
小青竜湯鼻水、気管支炎。花粉症に使う場合も

風邪薬にも色々あります。これらはあくまで風邪の初期に使うもので、症状が進むと別の漢方を使うことになります。

小青竜湯は“鼻水”から、花粉症にもつなげておきましょう!

ざっくり用途【栄養剤】

漢方特徴
補中益気湯栄養補給
十全大補湯貧血の方

「補」という字に注目して、体に足りないものを補っているんだなと思ってください☺

ざっくり用途【胃や腸に効く】

漢方特徴
六君子湯胃を元気にして食欲増進
大建中湯腸を元気にして腹部膨満感改善。
腸イレウス予防に使う場合も
大黄甘草湯便秘

大建中湯は「中(消化器)」を「建(立て直す)」という意味があるそうです。

ざっくり用途【精神安定系】

漢方特徴
抑肝散興奮(イライラ)を抑える
釣藤散高血圧・頭痛を抑える

鎮静させるイメージです。抑肝散は認知症の周辺症状(せん妄や徘徊)に効果があるとされます。

ざっくり用途【吐き気止め】

漢方特徴
半夏厚朴湯不安で喉がつかえた感じ
半夏瀉心湯下痢、口内炎(消化器の炎症抑える)

半夏(ハンゲ)でゲー(嘔吐)を止めます。半夏瀉心湯はシャー(下痢)も止めます。

半夏瀉心湯は抗がん剤治療の副作用による下痢(イリノテカン)や口内炎に効果があるとされます。
口内炎の場合は半夏瀉心湯でぐちゅぐちゅと嗽をして、口に含んでから飲みます。

ざっくり用途【高齢者に使う】

漢方特徴
八味地黄丸冷えのある高齢者
牛車腎気丸冷えと下腿浮腫のある高齢者

体を温める「附子」が入っているため、冷えがないと使えません。

あとは高齢の方に多い症状(頻尿、腰痛、しびれ等)に効果があると思ってください。牛車腎気丸は水分調整に優れているため、下腿浮腫改善などが特徴です。

ざっくり用途【女性に使う】

漢方特徴
当帰芍薬散妊婦さんにも使いやすい
加味逍遙散妊婦さんに原則使用しない
(牡丹皮が流産のリスクになると
言われている)
桂枝茯苓丸妊婦さんに原則使用しない
(牡丹皮、桃仁が流産のリスクに
なると言われている)

妊婦さんに使えるかどうかはポイントの一つです。

ざっくり用途【水分調整】

漢方特徴
五苓散下痢、めまい、二日酔い
猪苓湯下痢、膀胱炎

水分調整といっても色々ありますが、腸に水が多いと下痢になるし、頭に水がたまるとクラクラするし、二日酔いになると口がカラカラに乾いてる。そういう状態を改善すると思ってください☺

その他の漢方(ここは特徴を覚えてほしいです・・・)

漢方特徴
小柴胡湯胸脇苦満(感染症や精神的問題により
上半身が苦しい)、こじれた感染症。
(インターフェロン併用による)
間質性肺炎の副作用
麦門冬湯咳止め
黄連解毒湯炎症による下痢、イライラ、皮膚炎など
(体を冷やして鎮めるイメージ)
芍薬甘草湯筋肉痛、こむらがえり

以上です。国家試験で大事なポイントに絞っています☺

一つだけ問題確認しておきましょう。

第106回の問題です。これくらいの問題が消去法で解ければ完璧です!

1の大建中湯は風邪薬じゃないから誤

2の麻黄湯は精神系の薬じゃないから誤

3の六君子湯は胃を元気にする薬だから誤

なので答えは4,5です☺

まとめ

お疲れさまでした☺

もう一度ポイントをおさらいしておきますね。

ポイントはこの3点です

  1. 代表的な副作用
  2. 漢方のざっくりした用途
  3. 各漢方の特徴

特に重要なのは1と2です。3は余裕があればで大丈夫です:-P

国家試験の漢方を完全に放棄するのはもったいないです!

少しでも皆様のお役に立てると幸いです。ではまた☺

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