皆様、日々の勉強お疲れ様です🤓
2026年2月21日、2月22日で「第111回薬剤師国家試験」が実施されました🤓
第110回に続き、国家試験の問題を解いてみた!シリーズです🤔
初見でどう解くかとか、問題に対する個人的感想をざっと書いてます😄これから国家試験の勉強をする方の参考になる情報になると幸いです🤓
ではさっそく見てみましょう!
目次
必須問題
まずは必須問題からいきますね🤓
難易度としては易しいかな~けど必須はこのレベルで良いです!3点以上はいきたいところです🤔
問6

答えは「2」🤓
一応、酸塩基の内容かな?「塩基性官能基を中和する」とあるので、酸性官能基をもつ化合物を選ぶ問題ですが、全部酸性官能基あるし・・・この問題文なに?笑
“ベシル酸”って聞いたことないと厳しいですよ・・・ベンゼンスルホン酸のことです🤨
医薬品でも「~ベシル酸塩」っていうものいくつかありますよね🤓そういう理由で出題したんでしょうかね?
問7

続いてはこちらです。
正解は「1」です🤓
第100回の問9より簡単になったかな?「ラジカル」って言ってくれているので、不対電子があるものを選べば良いですね🤓
近年の国家試験ではルイス構造に関連する出題が多いので、過去問をまとめておさらいしてみるのも良いかもしれないですね🤨
問8

久々のEZ判別!ただ考え方は頻出ですね。
答えは「3」🤓
これは置換基の優先順位がわかれば、あとは優先順位高いものが
反対(はんたいー(E))
同じ(おなじー(Z))
で一発です😄
優先順位はこちらで確認お願いします!
問9

こちらは頻出内容「芳香族性」です😄
答えは「3」です🤓
芳香族性はこちらの記事で重要事項網羅してますので参考に!今回はπ電子の数だけで判断可能ですね🙂
芳香族性については苦手な人が多い分野ですが、軌道や酸塩基に関わる内容なので、基本的なことは必ず理解しておく必要あります🤓
問10

最近の国家試験では、問10は生薬関連が多かった印象ですが、今回はちょっと違いますね🤔
答えは「3」です🤓
基本的な骨格類は覚えておくしかないです。フラノクマリンは「フラン」と「クマリン」があるので選択できますね!
これは医薬品の服用時によく話題になるグレープフルーツジュースに関連する出題ですかね?いや、スウィーティーか?
化合物は「ベルガモチン」というらしいですよ。
必須は以上です🤓
特に問7~9は国家試験でよく出る内容なので、確実に得点したいですね🤨
理論問題
理論問題に入りましょう🤓
今年もなかなか難しい問題が多いです。今回は反応関連が多いです。初出題の内容もありますね🤨
問101

数年前から出る出ると言われ続けていたインドールの配向性に関する出題です😄
答えは「2」です🤓
まず、芳香族化合物の反応なので、求電子置換反応です!
求電子置換反応が起こりやすい箇所を覚えていれば即答ですが、以下のように考えると良いですよ😚

まず、インドールの求電子置換反応は反応性が高い「ピロール側」で起こります。この考え方は別の記事で説明しております。
さらに、ピロール側のどこで起こるかですね!これはカチオン中間体の安定性が関与します。

選択肢1(2位で反応)の場合、中間体カチオンが共鳴すると、ベンゼン環が壊れる共鳴が起こります。ベンゼン環というのは芳香族化合物で安定な構造です。それが壊れてしまうと共鳴による安定化の効果は低くなります(難しい話ですが、この記事も参考にしてみてください)。
よって選択肢2(3位で反応)が回答になります🤓
反応の中間体などを問う内容が近年の国家試験では多いですね🤨
問102

続いてこちらも反応に関する出題です。カルボン酸誘導体の反応性(付加脱離反応)に関する問題です😄
第106回の問7を少し難しくしたものです。
カルボン酸誘導体の反応性は
酸塩化物>酸無水物>エステル>アミド
は結果を覚えたほうが良いです。
よって選択肢2(酸無水物)と選択肢5(酸塩化物)は除外です。
残りは全てエステルです🤔どう考えるかというと、反応したあとの脱離基の安定性です。

選択肢4の場合、求核置換反応(付加脱離反応)が起こった際に脱離するエトキシドイオンは、共鳴できない不安定な化合物なので、“脱離しにくい”ということになります。
よって反応が進みにくいため、答えは「4」です🤓
単純に結果だけ暗記ではダメですということですね!なお、酸塩化物や酸無水物の反応性が高い理由も、脱離基の安定性が影響していますよ😄
問103

SN反応とE反応が混ざったものは、過去に出題されたことがないタイプですね🤨
そして考えるべき点も出題されたことがないものです!少し難易度高いです!!
上手く選択肢を削りながら解いてみましょう!基本的な内容はここで説明してます。

答えは「2」です🤓
個人的には選択肢4が難しいですね。パッと正解に選んでしまいそう。全ての選択肢を確認しないと正解は選びにくいかもしれません。
分かる部分から削っていく!国家試験の鉄則です🤮
問104

これは過去問とほぼ同じ問題です。アルケンについてはこちらの記事でまとめてます🤓
アルケンは立体化学と絡めて出題されることがほとんどです🤮その分難易度も高いですね!
今回の問題については、出発化合物が同じなので試薬だけで答えが予想できてしまいますが・・・
試薬がシン付加するのかアンチ付加するのか、そこから生成物を書いて確認です!

生成物を書いてRSをつけてみると、答えが見つかってくると思います🤓
答えは「2、4」です🤓
問105

抗がん剤関連の出題は多いですね🤔薬理など他科目の知識も使って解く問題のようです。
選択肢1は、平面構造をとるため「誤」です🤨
選択肢2は、“シス”プラチンというくらいなので、シス体が一番活性がありそうですよね🤨よって「誤」です。
選択肢3は、生食に溶かして使うことから、塩化物イオンが外れやすいと予想できますので「誤」です。
選択肢4は、選択肢3と関連しますが、細胞外は塩化物イオン濃度が比較的高いですが、細胞内では低いため、水と塩化物イオンが入れ替わります(アクア錯体)。よって「正」です🤓
そして残った選択肢5も「正」となります🤓抗がん剤の反応点は、非共有電子対が共鳴しない(しにくい)元素(酸素や窒素)であれば架橋などを形成する可能性があります。よって「アの窒素は反応する可能性があるな」で問題ないと思います。

問106

こういった文章や図のある問題が近年多いですが、ヒントが隠されていることが多いので、見た目に惑わされず全体を確認してみましょう🤓
アリスキレンに関しては薬理でも学習していると思います。
問題文の「(イ及びウ)は基質切断部位のアミノ酸の構造を模している。」とあるため、タンパク質Aの切断部位の近くには同様の構造があることが予想できます。
イやウのようなアルキル基の構造は、バリンやロイシンに見られるものですね🤓アミノ酸の構造は重要です!
よって、タンパク質AのLeu-Valの間が切断部位と考えられるため、正解は「4」です🤓
問107


こちらも近年の国家試験ではよく出題されている、生体成分関連の反応問題です。見た目は難しそうですが、問われている反応自体は基本的であることがほとんどです。今回の問題も、聞かれている反応は頻出のものです🤓
【選択肢1】
答えは「正」です🤓
とりあえず反応を書いてみると・・・

複雑そうです🤮けど、実は起きている反応は・・・

なんです!
イミンに1級アミン(H2N-R’’)を付加反応させると、1級アミン(H2N-R’)が脱離してイミンが生成する。
この反応を複雑な構造を使って問われているだけです!
よって「付加脱離」となります🤓
【選択肢2】
答えは「誤」です🤓

イの部分はプロトンが脱離していますので、酸として働いていることがわかります😄
【選択肢3】
答えは「誤」です🤓
反応をよく見ると、イミンからケトンが生成しています。
これはイミンの加水分解ですよね!なのでXは「水」と判断できます😄
また、選択肢5も同時にいきます。イミンの加水分解では「ケトン」と「1級アミン」が生成するので、Eの構造も決まります!

よって、選択肢5は「誤」ですね🤓
【選択肢4】
こちらは「正」です🤓
構造覚えていれば、Rの部分に当てはめるだけですね😄

加水分解を中心に、カルボニル関連の反応は生体成分・医薬品の反応に大きく関わっていますので、出題頻度は高くなります🤮
苦手な方も、まず加水分解は確実に習得したいところです!
問109

漢方も絡めた天然物の問題です!暗記!!!笑
過去問でも出題されているとはいえ、覚えていないとどうしようもない部分です🤮
化合物を確認しておくと、化合物Aがオウゴンのバイカリン、化合物Bがサンシシのゲニポシド、化合物Cがオウレン・オウバクのベルベリンです。
バイカリンはバイカレインとして第101回に出題されています。ゲニポシドは第106回の選択肢にはありました。ベルベリンは昔から何度も構造が出ています。
【選択肢1】
アグリコンは、糖以外の部分と考えればOKです。
イソフラボンではなくフラボノイドなので「誤」です🤓
【選択肢2】
C10のモノテルペン(変形モノテルペンと言うらしい)なので、イソプレノイド経路で「正」🤓
【選択肢3】
腸間膜静脈硬化症はサンシシの副作用なので、化合物Bです!「誤」です🤓
【選択肢4】
オウゴンは根ですが、サンシシは果実です!第109回で画像も出題されております🤮答えは「誤」です🤓
【選択肢5】
ベルベリンは「オウレン」と「オウバク」の主要成分なので、「正」となります🤓
ちなみにベルベリンは

と覚えるのが予備校業界?伝統です🤓
問110
理論ラストです!

過去、生薬で画像が出た時以来の衝撃問題です🤮
まさかの顕微鏡画像の問題😐
一応「管状の組織」があるので、道管やとしたら「葉とか根っこかな?」と考えることはできそうです・・・
木部繊維ともあるので、葉っぱより少し木っぽい根っこかな~
選択肢2(菌核)や3(骨)は違うと思うので、消去法やと解答は「1」ですかね・・・
なぜこれを出題したのかが気になります🤔
以上が理論問題でした😄
相変わらず難易度は高めですが、解ける問題で確実に点を取っていく戦法でお願いします!!
おまけ 問193

治療で漢方が出てましたので、こちらも触れておきますね😄
漢方はとにかくこの記事です。
ざっくり用途をしっかり押さえましょう!
1 八味地黄丸は高齢者に使うので、排尿困難も使います。
2 牛車腎気丸も主に高齢者で、浮腫などに使います。便秘がメインではないですね!便秘はダイオウなどが入った下剤です!
3 六君子湯は胃に効く漢方なので、感冒ではないですね。
4 麻黄湯は風邪薬です。
5 加味逍遙散は女性に使うので、更年期障害に使う場合もあります。
よって、正解は「1,5」です🤓
実践問題
最後は実践問題です😄
こちらも例年通り難しい問題もありますが、過去問類似の出題もあるため、基本的な部分で確実に点を取りたいですね🤓
問206

問われている内容は過去問でも出題されたことがあるものばかりです🤨
答えは「2、5」です🤓
【選択肢1】

イソキノリンはこれですよね!だから「誤」です🤓
【選択肢2】
これは「正」です🤓一般的にフッ素を導入すると薬理作用が増強するなど色々な効果がでる可能性があります。
ただ、覚えることではなく消去法ですよ😄一応第99回でフッ素導入による影響が問われました。
【選択肢3】
立体化学!確実に「誤」がつけれられるように🤨!!!
【選択肢4】
キレートに関する出題は非常に多く、今回も出ましたね🤔
金属イオンとキレートを形成するということは、非共有電子対が局在化していないとダメです。

よって、1位窒素はキレート形成には関与しにくいと考えればokです😄
なので「誤」です🤓
【選択肢5】
こちらは「正」です🤓
選択肢3と関連していますが、レボフロキサシンはS体の医薬品です。
これは元々R体との混合物(ラセミ体)から、臨床上より有用(作用が強い、副作用が少ない など)な
一方の立体のみを医薬品にしています。ちなみにラセミ体はオフロキサシンです🤓
これをキラルスイッチと言います😄第101回で初めて出題された言葉です。
問208

PPI大好きやね、出すぎ!
正解は「2」です🤓

求核性や求電子性の考え方は頻出です🤨過去問を使って練習ておくと良いです🤓
こちらのシリーズを参考にしてみてください😄
問211

DPP-4阻害薬の作用機序が出たのは初ですね😄
答えは「1」です🤓
ヒントは“セリン残基の求核攻撃により~”です。セリン残基-OHと反応するのは求電子的な部分となります。
可能性があるのは2か所です。

よって、選択肢の中では1か2まで絞れます。
あとは反応を書いてみましょう🤓

カルボニル化合物の求核付加反応と同じです🤓
問213

医薬品の代謝に関する問題です。
内容としては第109回の問213の類題です🤓
が!
今回は「加水分解」ではないですね。「酸化」による代謝です。
答えは「5」です🤓
実際にはこんな感じで反応してるんかな?という予想経路書いておきます。

一般的に、酸素などのすぐ横の炭素は酸化されやすく、さらに生成した構造は不安定(今回はヘミアセタール)であるため、分解が起こり脱離が進行します。ロラタジンの場合は脱炭酸も伴います。
では“国家試験の問題としてどう解くか”という視点で見てみると・・・
とりあえず、結合が切れそうな部分は、加水分解同様に「エステル」と「アミド」であることはなんとなく思いつくかと🤔
また、二酸化炭素が生成(脱炭酸)しているので、以下のように切断されていることが予想できると思います。

すると、エタノールが生成すると考えられますが、今回の選択肢にはエタノール(選択肢4)とアセトアルデヒド(選択肢5)があります🤔
この反応は酸化反応であることを考えると、エタノールではなく、さらに酸化されたアセトアルデヒドが回答になるのではないかと予測するわけです😄
問214~215


問214の答えは「2,3」です🤓構成生薬が多いので考えるの難しいです・・・
防風通聖散は便秘の漢方というのはよく知られていると思います。ただ、マオウが含まれているため、胃腸が弱いなど虚証(弱っている人)には使いにくい漢方です。
よって、体力充実で便秘の方に使われるとなります。
また、発汗傾向はマオウにより悪化する可能性がありますし、低血圧も虚証の状態なので、使いにくいとなります。
体に溜まった余分なものを外に出すタイプの漢方ですよ😄
問215の答えは「1,4」です🤓消去法でなんとかいけるでしょうか。
まず、下痢の原因である植物由来生薬Aは「ダイオウ」と考えられます。
よって、タデ科でアントラキノン類を含んでいることから選択肢2と3は「誤」です。
ダイオウと同じように下剤の効果があるのは「ボウショウ(硫酸ナトリウム)」ですね。酸化マグネシウムと同様と考えれば良いです🤓
その他、選択肢5の大建中湯は胃腸の働きを改善する漢方で、下剤であるダイオウが入っているとは考えにくいですよね。
実際の構成生薬は「カンキョウ、ニンジン、サンショウ」です。
選択肢1は知っていれば解答可能ですね🤨
最後に
皆様いかがだったでしょうか🤔
第110回よりも解きやすい問題が多い印象ですが、難易度は大幅に変動なように感じました🤓
問われている内容は過去問と類似しているため、やはり過去問の重要性は揺るぎません🤨
新しいことが出題されるのは当然ですが、それだけに囚われずに、過去問が解ける状態にすることが合格への第一歩です!
これから受験される方は一緒に頑張りましょう😄