皆様こんにちは:-P
前回、立体・酸塩基の勉強ポイントを説明しました。
ここからだんだん内容が本格的になりますが・・・皆様なら大丈夫でしょう🤓
繰り返しになりますが、全8回の内容は、問題を解くとに直結する最重要ポイントを解説することです。原則は国家試験対策本(青本、虹本、オレンジ本など)を使った勉強であることは念頭に置いてください。
では早速、「酸・塩基」の内容から始めていきます。
本日は一番基礎になる“酸・塩基が強い時ってどんな時?”を理解していただきます。
ここが分かれば、同じ考えで問題が解けます。
なお、ここで紹介する酸・塩基は「ブレンステッド・ローリーの定義」によるものです。薬剤師国家試験の化学の範囲では一番重要な定義です。定義名も試験に出題されていますので、覚えておきましょう:-P
ちなみに、国家試験の化学で重要なものにはもう一つ「ルイスの定義」というものがあります。簡単に説明しておきますね:-P
ルイス酸:電子対を受け取るもの 例)BH3など
→空軌道(電子が入れる部屋)があり、電子対を受け取れる
ルイス塩基:電子対を与えるもの 例)NH3など
→電子対を持ち、相手に電子対を与えられる
酸が強い時って?
まずは“酸”から始めましょう。
カルボン酸(R-COOH)を例に説明します。
まず“酸”とは何か?は大丈夫でしょうか?
・・・
そうですね!酸とはプロトン(H⁺)を出すものです!
すなわち、「プロトンをたくさん出す=酸が強い」です。
ではこのプロトンの出しやすさは何によって決まるでしょうか?ここが最も重要なポイントで、問題を解くことに直結する部分です。
それは「共役塩基の安定性」です。(ちなみに共役塩基とはプロトンが外れた後の残ったマイナスのこと)
こちらの図を使って、理解しましょう。
①共役塩基が安定な場合
②反応は右に進みやすい
③するとプロトンが増加する
イコール
「酸が強い」
です。
大事なのでもう一度
「共役塩基が安定=酸が強い」
です。OKでしょうか。
塩基が強い時って?
次は塩基です。
塩基の問題は窒素(N)含有化合物しかでません。
では酸と同じ質問から。
塩基とは何でしょう?
・・・
OKです。塩基とはプロトン(H⁺)を捕まえるものです。
すなわち、「プロトンを捕まえやすい=塩基が強い」です。
では、プロトンの捕まえやすさはいったい何によって決まるのか?これが最重要ポイントです。
それは窒素がもつローンペア(電子)の力です。イメージにはなりますが、要するに窒素上にどれだけ「マイナス」が集まっているかで塩基の強さは決まります。
図を確認しましょう。
①窒素上にマイナスが集まっている
②プロトン(プラス)を捕まえやすい
③塩基が強い
となります。
大切なのでもう一度
「窒素にマイナスが集まっている=塩基は強い」
よろしいでしょうか。
まとめ
酸・塩基が強い時はどんな時か、もう大丈夫でしょうか。
「共役塩基が安定=酸が強い」
「窒素にマイナスが集まっている=塩基は強い」
です。
こんなことが?と思うかもしれませんが、これが酸・塩基の問題を解く全てです😚
この考えを使って、次回から問題を使いながら説明をします😄
では今日はここまでです。ありがとうございました。
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