【薬剤師国家試験】 テキスト・予備校・模試の話

国家試験対策情報編

いつもブログをご覧いただきありがとうございます。Rヤクです:-P

今日は薬剤師国家試験の勉強の進め方に関して書きます。

基本的に勉強の“正解”はないので、一つでも参考になることがあれば幸いです。

主に薬剤師国家試験の勉強をこれから始めようという方向けの内容ですが、勉強に行き詰っている方や受験はまだまだ先という方も、ヒントになることがあるかもしれませんので、ぜひご覧ください(^^)

話は以下の3つを中心に進めますね!簡単な結論も併記しておきます。

①国家試験対策本について

→「参考書」と「過去問」があれば良い

②勉強の進め方~予備校の活用法~

→予備校は上手く“使う”ことが大事。授業に出ることが重要ではない。

③模擬試験について

→復習は不要。あくまで状況把握ツールと考える。

①国家試験対策本について

まずは勉強をするために必須の国家試験対策の参考書から。

当たり前のことかもしれませんが、国家試験に向けた勉強を始めるにあたって、大学の教科書を使って試験範囲を全て網羅することは現実的ではありません。よって国家試験対策参考書を利用する受験生がほぼ100%と思います。

結論から言うと、参考書は“大学で購入する(させられる)”ものを使えば良いです。

多くの大学で、6年生に進級したころ国家試験対策用として極厚の本を買います。一瞬にしてやる気を失わせる存在感です。

一番採用されている大学が多いのは「青本」ですね。他に「オレンジ本」や「虹本」があります。

参考書以外の対策本も色々な予備校から出版されています。使う可能性が一番高いのは「過去問」だと思います。回数別になっていたり、領域別になっていたり、様々です。他にも必須対策問題集など特徴的なものも出版されています。

これは各人の得意不得意などもあるため一概には言えませんが、参考書以外で国家試験対策のために用意するものは「過去問」だけで良いです。
※なお、参考書にも問題(過去問、過去模試など)はたくさんついています。数年前にリニューアルした青本とかは、問題めちゃくちゃ入ってますし、人によっては過去問題集を用意せずに参考書だけで進めるのもアリなのかもしれません。

国家試験は、基本的に過去問から成り立ちます。“新傾向問題(過去に出題されたことがないもの)”も一部ありますが、ほとんどが過去問の改題です。要するに薬剤師になるために知識として必要な重要範囲には大幅な変動がないということです。急にほとんど臨床現場で出会わない疾患や治療薬の問題が大量に出題されるという異常事態は絶対に起こりません。
イメージとしては、重要範囲8割はほぼ変わらず、残り2割を少しマイナーな範囲や新傾向の問題で埋めている感じです。

なので、勉強の進め方は人それぞれとして、最終的に到達すべきレベルは「過去問が解ける(答え暗記という意味ではないです)」状態です。

よって、国家試験対策本として用意すべきは「参考書」と「過去問」です。

ちなみに私自身が受験生だった時、使用した参考書は「青本」でした。過去問は98回~94回(要するに私は99回受験世代です)、あとは青本の章末についている練習問題の過去問(少し古い問題が入っていた)を解きましたので、実質過去問5年+αくらいの問題には触れております。

今の受験生は、既に6年制国家試験だけで10回分ほどあるため、それだけ勉強すれば十分すぎるくらい。勉強範囲の漏れを心配する必要はゼロですし、それだけの量をこなすのは素直に尊敬します。

余談ですが、実は私が使った対策本がもう一つあります。それは薬ゼミから出版されていた「領域別問題集」です(薬理だけ)。

領域別問題集とは同じ範囲の問題を過去10年分ほど集めた問題集で、問題を使って知識を整理するタイプのものでした。薬理って覚えることが多いので、集中して対策しようと思い使っていました。当時のものは問題と簡単な解説が載っているだけのシンプルな本で、なかなか良かったです。
今でも苦手範囲の集中対策に使えると思います。

②勉強の進め方~予備校の活用法~

「国家試験対策を始めよう」と思っても、「じゃあ何から始める?」っていうのを極厚参考書を眺めながら考えて、気づいたら朝を迎えていたという方も多いのではないでしょうか?

「参考書読んで問題解く」とか「問題見て出題傾向つかむ」とか、やるべきことは色々あるんですが、特に現役6年生の場合、卒業研究もあってなかなか時間が取れないという方もいらっしゃいます。

そういう方は特に“予備校”を上手く活用しましょう。

大学での予備校講義でも良いですし、予備校に自ら出向いて講習会を受けるでも良いです。

ここで勘違いしてほしくないのは“予備校講義に出て授業を受けるべき”と言っているわけではありません。大事なのは「国家試験の情報整理を予備校にやらせる」ということです。

すなわち

「国家試験対策は何から始めるべきか?」

「出題の傾向は?」

「勉強のポイントは?」

といったことを予備校に任せるわけです。もちろん情報の取捨選択は必要ですが、ゼロから自分で調べて始めるよりも効率が良いです。

例えば私は「薬理」や「法規」が、何から始めたら良いかさっぱりだったので、それだけは予備校の講義に出席しました。そして配布されたプリントを使って一通り学習してから、本格的な勉強に突入しました。そのおかげでめちゃくちゃスムーズに進んだと思います。

逆に「物理」や「化学」は特に問題ないと思っていたので、資料だけ確認して「あ~こういうとこ大事なんやな」ということだけ確認しました。

自分の得意不得意や勉強のスケジュールに合わせて上手く予備校を活用して(使って)みてください。

・予備校講義に“出席しなければ”
・予備校講義を全部“聞かなければ”
・予備校講義に出ないと“皆に置いて行かれる”

という思考は、予備校を使えていません。使われてます。特に3つ目。予備校講義に出るだけで成績上がる人なんてほとんどいないので置いて行かれません。安心してください。

③模擬試験について

最後は模擬試験についてです。

まさか大学生になって“模擬試験”を受けるとは夢にも思っていませんでした。

一番受験生が多いのはこれまた薬ゼミの模擬試験です。

この薬剤師国家試験の模擬試験、少し勘違いしている方がいるのでお伝えしておきます。

なお私は模擬試験の復習不要派です。

模擬試験って、何となく“予想問題”のようなイメージを持っていませんか?

国家試験が終了した後に、予備校のホームページに“模擬試験と同じ問題出ました”みたいな情報も載りますしね。

そのイメージも間違いではないです。1割くらい合ってます笑

いつ実施される模擬試験かで若干変わりますが、模擬試験は「学習の到達状況把握」が主目的です。要するに過去問レベル及び過去問を少し応用したものがどれくらいできているかの状況把握が目的の9割くらいです。で、一部新傾向問題(出題されたことがない薬の問題とか)が入っています。直前期の模擬試験は予想問題的な色が若干濃くなりますが、ベースは学習の到達状況把握が主目的のため、いきなり特定範囲の問題だけが山ほど出るということは絶対ありません。

このことから、模擬試験というのはあくまで過去問+α程度の問題を使った学習状況把握ツールであり、模擬試験の復習をすれば国家試験の点数が爆上がりものでも、色々な模擬試験を受けて勉強すれば国家試験合格に有利になるものでもありません。
もちろん完璧に復習すれば効果あります。ただ、そんな時間がある受験生はいません。中途半端になり不安だけが残って終わりです。

したがって、模擬試験について言えることは

・受けるのは1種類の模擬試験だけで良い(A予備校もB予備校もC予備校も、とかは不要)。

・復習は特に必要ない。出来てない範囲の把握くらいをすれば良い。

・予想問題ではない。

模擬試験の復習をするくらい時間的余裕があるなら、研究室で実験の1つでもしたほうが自分のためになると思います。

ちょっと話逸れますが、国家試験後に予備校から発表される“〇〇と同じ問題でました”の報告について。

「同じ問題くらいでるでしょ!」

過去問ベースに作られた国家試験に向けた対策をするうえで、逆に同じ内容がなかったら、いったい何の勉強してるんやっていう話です。

模擬試験や授業内容と同じものが国家試験に出ることは天文学的な確率の話ではないですし、それが出題されたから、その予備校は優れているということでもありません。

まとめ

以上、薬剤師国家試験に関するお話でした。

①国家試験対策本について

→「参考書」と「過去問」があれば良い

②勉強の進め方~予備校の活用法~

→予備校は上手く“使う”ことが大事。授業に出ることが重要なのではない。

③模擬試験について

→復習は不要。あくまで状況把握ツールと考える。

色々な意見はあると思いますが、自分の受験及び予備校勤務経験から導き出した結論です。

これも自身で取捨選択して参考になりそうな部分は取り入れてみてください。

長文をご覧いただきありがとうございました:-P

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